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建物滅失証明書に資格証明書と印鑑証明書の添付は必要か?

不動産登記

Q:建物滅失登記の添付書類である建物滅失証明書に資格証明書と印鑑証明書の添付は必要か?

A:必要。しかし、申請書に会社法人等番号を記載する事で、添付省略する事が出来る。なお、建物滅失証明書に押印するのは実印(=登録印)。


前提として、私の勤める会社をA、グループ会社をBとする。Bは規模も小さい会社なので、不動産の管理や不動産に限らず、法人の登記なんかもAで行っている。

さて、今回B所有建物をAが解体した。登記された建物を解体・取壊したので「建物滅失登記」を管轄法務局へ申請しないといけない。

このような手続きは本社であるA、つまり不動産担当の私が行うのだが、建物滅失登記なんか滅多に行わないので、調べながら申請書類を作成する事にある。

法務局トップページ>不動産登記申請手続>不動産登記の申請書様式についてのページにて、書式なんかが用意されているのでそれらを利用する。

まあ、しかし良くこれだけ用意してくれているなと・・・しかも、一太郎、Word、PDFそれぞれ記載例とともに用意してある。

建物滅失登記申請書も用意されているので、記載例をダウンロードして確認しながら申請書を作る。申請書様式の最後に〈解説及び注意事項等〉のページがあり、これも詳しく解説してくれている。わざわざ【登記記録上の所有者の住所が、現在の住所と一致しない場合は・・・】なんて説明もある。

今回は、そんな住所が変わっているとか、商号変更しているとか、特に面倒な事もない。建物も一棟だけだし、不動産番号等を間違えずに記入するくらいか。

※ちなみに、不動産番号を記載しておくと、その建物の所在、家屋番号、種類、構造なんかの記載を省略出来ます。楽と言えば楽なのですが、法務局の担当者としては、出来るだけ全て書いて欲しいとの事。なんでも不動産番号が間違っている場合が多いらしく、その都度登記手続きが止まってしまうようです。それが、不動産番号以外にも記載されていれば、不動産番号の間違いにも気が付くし、不動産番号の間違い程度なら、申請者に電話連絡の上、登記手続きを進めてくれる場合もあります。建物に限らず、土地についての登記申請も同じです。法律上は記載しなくても良いとの事ですが、私は以上の理由から全て記載しています。

申請人法人Bとしての申請書をちゃちゃっと作成します。A4用紙一枚です。続いて、建物滅失証明書をAの名前で作成します。「取り壊したことを証明します。」って書くだけの簡単な書類一枚です。

後は、この証明書の事実性を証明するために、印鑑証明書を添付すれば、無事建物滅失証明書の出来上がりと思っていましたが、〈解説及び注意事項等〉に気になる文言が・・・。

簡単に書くと、「解体業者の会社法人等番号を申請書に記載すれば、資格証明書と印鑑証明書の添付が不要になる」との事。

今回は自社で解体しましたが、知り合いの解体業者に建物の解体をお願いする事もあります。その時は、その解体業者の社長さんが解体証明書と印鑑証明書をくれます。今までは、解体証明書と印鑑証明書のセットで申請していました。特に今までそれで補正を求められた事もないと記憶しています。ところが、今見ると、資格証明書(法人登記簿)と印鑑証明書を提出しろと?しかも、会社法人等番号を記載すれば、そのどちらも添付省略できる?

会社法人等番号とか、住民票コードってすごく便利で、それらを登記申請書に記載しておけば、資格証明書や住民票の添付が不要になる。だから、まあ資格証明書が添付不要になるのは理解出来るし、それに今まで提出した建物滅失登記についても、自分が資格証明書とは認識していなかったが、解体業者の会社法人等番号を申請書に記載していたとも考えられる。ただし、印鑑証明書の添付省略って本当だろうか・・・

不動産の登記だったか、法人の登記だったかは忘れたが、何か他の登記申請でも印鑑証明書の添付省略出来たケースがあった。ただし、それは秋田地方法務局本局へ登記申請した時。確かその時の担当者に聞いた話が、「わざわざ添付して貰わなくても、こちらで確認出来るので大丈夫です。あ、でも法人登記扱っている本局だけですよ。」って。ご存知の通り、秋田県内の法務局で、法人登記を扱っているのは秋田市の秋田地方法務局本局だけ。自分達が登録している印鑑証明書だから、わざわざ添付しなくても良いですよと。

今回解体した建物は上小阿仁村にある物件だったので、登記申請は大館支局へ申請する。さて、大館支局への申請でも、同じように資格証明書と印鑑証明書の添付省略出来るのか?

確かにどこの法務局行っても、資格証明書や印鑑証明書を取得出来る。印鑑証明書の取得が秋田本局でしか出来ないわけじゃない・・・でも、印鑑証明書が添付省略出来るのは秋田本局だけって記憶もある・・・

こんなん素人がいちいち悩んでてもしょうがないので、秋田地方法務局大館支局で電話して聞いてみました!

吹原
吹原

法人等番号書いておけば、資格証明書と印鑑証明書の添付省略出来るって書いてますが、そんなもんでしたっけ?

法務局
法務局

ええ、そうですよ。

吹原
吹原

秋田本局が法人登記扱っているので、本局に申請する場合はそうかもしれないですけど、そちらに申請する場合も同じ扱いですか?

法務局
法務局

・・・少々お待ちください。・・・もしもし、お待たせいたしました、会社法人等番号書いておいて貰えれば、省略出来ます。番号書いておいて貰えれば、機械が勝手に資格証明書と印鑑証明書出してくれるので。

吹原
吹原

ありがとうございました。ちなみに、滅失証明書には実印の押印ですよね?

法務局
法務局

おっしゃる通りです~。

吹原
吹原

ありがとうございました~よろしくお願いします~

と、電話を終えました。

「機械が勝手に資格証明書と印鑑証明書出してくれるので」って、なんか法務局の内側を見た気がします(笑)まさか、印鑑証明書の添付が省略出来るとは思っていませんでした。

通常は、資格証明書と印鑑証明書を添付して、会社法人等番号がわかる場合は、それを記載する事で添付省略出来ると。まあ、普通、解体業者さんなら資格証明書と印鑑証明書を渡してくれるのかな。その場合は、それらを添付してしまえば良いですしね。

最後に、建物滅失登記の登録免許税は非課税です。登記記録一つにつき1,000円かかると勘違いして、1,000円の収入印紙用意してしまった・・・

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