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不動産評価額が50倍以上!不動産競売の落とし穴その2

小言・日記

不動産競売にて山林を落札しましたが、なんとその山林が宅地評価されており、固定資産評価額が2000万円超してました。そのため、所有権移転登記のための登録免許税が払えず・・・

市役所に相談

当初の予定だと、固定資産評価額も数十万円で、所有権移転登記に必要な登録免許税も数千円だと思い、わざわざ入札して落札した物件だったのですが、登録免許税に40万円以上支払うとなると話は違ってきます。

落札金額と登録免許税がほとんど一緒になるなんて、おかしいでしょ・・・

ってことで、市役所へ相談に行きました。相談と言うよりも、ほとんどクレームです。訴えた主張としては、

  1. 入札のための資料見ても山林評価されている。つまり裁判所だって山林だと思っている。
  2. 落札価格と登録免許税が同額になるっておかしいでしょ!!
  3. まだ登記簿上の所有者ではないが、すでに当事者だ。
  4. 近隣の宅地を取得したと主張しても良いのか!
  5. 今までの税金だって過誤納付じゃないのか!?
  6. 今までの過誤納付はどうでもいいけど、せめて正当な評価しろ!

素晴らしい対応

実際は、こちらも下手で緩い口調でしたが、言いたい事は全て伝えました。中でも、「裁判所が提示している競売物件の資料では、不動産鑑定士が評価してる。その鑑定士だって山林評価して、それを元に最低落札価格を決めている。」って事が、市役所職員を動かす決め手のような感じを受けました。

それに、山林なら数十万の評価なのに、宅地評価のために2,000万円を超す評価と言うことで、あまりにもその差額が大きいので、市役所もまずいと思ったみたいですね。

そんなこんなで、なんと評価の見直しをしてくれるとのことでした。

裁判所の対応

競売の落札物件は、手続きを済ませるための期日が設けられており、その期日までに代金納付等を行わないと、せっかく落札した物件を購入する権利は失われ、さらに入札時に収めた入札補償金も没収されます。

今回問題になっていたのは、所有権移転登記のための登録免許税を算出する基礎となる市役所発行の価格通知書だけなので、裁判所も代金納付だけ期限内に済ませれば、その他の登記に関する手続きは後からでも良いとのことでした。

実は、市役所の方から裁判所へ問い合わせしてくれて、不動産の評価するのに少し時間が欲しいと相談してたみたいです。市役所から一本連絡してくれてたってのが、なんか気分的にすごく救われましたね。

とりあえず手続き

さて、固定資産評価額を再評価してくれるとの事ですが、とりあえず裁判所の手続きは進めます。とりあえず、落札した物件の代金を銀行から裁判所へ振り込み、その振り込み用紙の控えを持って裁判所へ向かいます。

裁判所でも競売担当の方が、「とりあえず代金だけ払って貰えれば、その他の手続きは後でも良いです。さすがに数か月待ってくださいと言われても困りますが、2~3週間なら大丈夫です。」とおっしゃってくれました。「近いうちに再発行された価格通知書持って来ます、ご迷惑おかけしますが、宜しくお願い致します。」とだけ伝えて裁判所を後にします・・・

一週間後に・・・

市役所から連絡があり、再評価したので、価格通知書を取りに来てくださいとのこと。せっかくだから今のうちに価格聞いておいて、先に登録免許税分の収入印紙用意しちゃおうと思って、電話口で価格聞いたのですが、口頭ではお伝えできないとのこと・・・別に問題ないと思うのだけど、そういう決まりなんでしょうね。ただ、ある程度の目安がないと、こちらも収入印紙を用意する都合があるので、なにかヒントだけでも欲しくて、「山林としての評価をしてくれたってことで良いのですよね?」とだけ聞きました。向こうも「はい、そういうことになります。」とだけ教えてくれました。

今までの経験なら、やはり山林としての評価は高くても数十万円だし、手持ちの会社から預かっているお金で十分間に合うと思えたので、とりあえずは良しとしました。

価格通知書再発行

日を改めて市役所へ価格通知書を取りに行きました。いざ、価格通知書を貰って、金額を確かめると、20万円ちょっと・・・自分の予想だと40万円程度だと思っていたのですが、かなり安い。ってか、20万円ちょっとの山林に、ちょっと前まで2000万円以上の評価を付けていた市役所って、それで良いのですかね!!??

まあ、再評価もしてくれたし、今更文句言うつもりもないですがね(汗

山林を山林として評価して貰えたので、所有権移転登記のための登録免許税も約40万円から4千円と下がりました。40万と4千じゃ、全然違うよね・・・

再び裁判所へ

再発行して貰えた価格通知書、落札した不動産の登記簿謄本、郵送用の切手、登録免許税分の収入印紙、これら全てを揃えて、裁判所で最後の手続きしてきました。手続きと言っても、これらを担当さんへ渡すくらいです。

これで裁判所とのやり取りは終わりで、裁判所が登記申請してくれます。登記が完了すれば、郵送で権利証なんかが送られて来ます。あとは待つだけですね。

まとめ

今回の経験で学んだ事は、

  1. 競売の怖さ
  2. 訴える重要性

の二つです。競売って本当怖いです。まだ山林だからたいした問題もないでしょうが、これが宅地・建物なんかになると、いろんな問題がありそうです。それと、あとから知ったことなのですが、競売入札資料に評価額のヒントが書かれていました。と言うのも、競売物件の固定資産評価額は教えて貰えませんが、この固定資産評価額を元に計算された固定資産税額は資料に記載されていました。税額が分かれば、だいたいの評価額も検討つきますからね。隅から隅まで資料は読まないとダメですね

それから、個人的に一番勉強になって、一番良い経験出来たと思うのが、相手が役所でも訴える事や、事情を説明する事、さらにこちらの考えを述べることの重要性です。

正直、こちらがいくら文句言っても、固定資産評価額を再評価してくれると思っていなかったので、40万円以上の登録免許税を支払う覚悟はしていました。ところが、ちゃんと説明して、事情を話したところ、市役所の職員も動いてくれて、しっかり再評価してくれました。年度の途中で評価額を変えたり、裁判所との手続き上出来るだけ早く再評価したりなんて窓口の職員だけではどうしようもないでしょうから、上司の方とも打ち合わせ等してくれたんでしょうね。

今回はしっかりこちらの主張を受け入れてもらえたので、すごく助かりました。相手がお堅い役所だからと言って、黙っていたらダメですね!ちゃんと伝えるべきことは伝えないと!!

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