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競売不動産取扱主任者試験の出題内容・難易度・合格率

小言・日記

全部で50問出題されて、4肢択一のマークシート式試験です。記述問題はないので、多少敷居は低いですね。4肢択一のマークシート式試験ですが、一定数は個数問題が出題されるので、四択だから~と甘くみない方が良いです。

自分が受験していた時は気が付かなかったのですが、公式ページ(一般社団法人 不動産競売流通協会)で試験概要がいろいろ紹介されています。自分の意見も含めてご紹介すると・・・

出題内容

不動産競売手続に関する基礎知識

競売不動産の特徴、不動産競売の全体像、裁判所資料、公法上の規制

基本中の基本。ここで点を稼がないと厳しいと思います。単純に暗記してしまえば点が稼げるような箇所です。少しでも実務をかじった事がある方ならば、「そんなの常識でしょ!」って言えるような問題も出題されたりします。

不動産競売の法理論と実務

民事執行法の概要(申立手続、開始手続、売却手続、及びその進行、債権関係の調査、権利関係の調査、裁判手続の保全と売却条件の判断)、裁判所交付資料の理解(読み方と実務上の注意点)、滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律の概要

競売不動産取扱主任者試験の中核だと思います。手続きそのものの流れを聞く問題も多かったと思います。なかなか実務で扱った事がないと、想像もしにくいと思います。手続きの流れを理解しただけでは不十分で、法理論なんかも問われるので厄介です。

不動産競売を理解する前提となる法律知識

民法、借地借家法、建物区分所有法、不動産登記法、宅地建物取引業法、民事執行法、民事訴訟法、民事保全法、建築基準法、都市計画法等

宅建試験で勉強したような内容です。問われている知識は、宅建試験よりも浅い気がしますが、範囲が広いので、対策しづらいですね。

競売不動産の移転、取得等に関する税金等

登録免許税、不動産取得税、固定資産税、都市計画税、印紙税等

こちらも③同様、宅建試験で問われるような内容です。税率から実際の税額を計算させるような問題が出題された事もあるようです。

難易度

公式ページに、宅建学習者であれば、20~25時間の学習で合格出来る内容だと記載されています。まあ、確かに自分の勉強時間は20時間程度だったと思います。しかし、私が優秀だったわけでは決してなく、山を張ったりもしましたし、実際に試験受けた後は不合格を覚悟しましたしね。(私がどんな勉強をしていたかは、別の機会にします。)

さて、この20~25時間の学習時間についてですが、私が考えるに「宅建士試験勉強を直前までしていた方」は、この時間でなんとかなるかもしれません。と言いますのも、出題範囲に宅建士試験とかぶる箇所があるからです。

上記出題内容で言う、③不動産競売を理解する前提となる法律知識や、④不動産競売の移転、取得等に関する税金等は、宅建士試験でも学習する箇所です。しかし、学習する範囲が広いくせに配点は低いです。これら、学習時間と期待できる得点の費用対効果が非常に悪い箇所について、勉強を省略する事が出来れば、これらの箇所でも得点を伸ばしつつ、20~25時間の学習で合格するのではないでしょうか。一方、私のように宅建士試験から数年経って、これらの知識が無い状態だと、これらも一通り学習する必要があるので、時間的には結構厳しいかと思います。

さて、配点の話が出たので、私の実感としての配点割合をご紹介します。問題も持ち帰れないし、過去問も無いので、あくまで私が試験受けた時のおおよその実感です。

不動産競売手続に関する基礎知識

50問中15問

基本的な事項を素直に問われる問題が多くあった気がします。あまりひねった問題は少なかったと思います。

不動産競売の法理論と実務

50問中25問

法理論と実務ですが、私は仕事で実際に競売不動産に入札等していたので、学習はしやすかったです。ただ、「こんなのテキストにのっていたか?」と試験中に考える問題も多かったと思います。また、手続きの流れも出題されて、正確に覚えていないと得点出来ないであろう問題も多くありました。

不動産競売を理解する前提となる法律知識

50問中8問

メインではないし、どうせたいした問題出ないだろうと考えていたのですが、本試験ではかなり苦戦しました。民法の物権とか出題されて、付け焼刃的な知識では得点出来ないと感じました。

競売不動産の移転、取得等に関する税金等

50問中2問

私は正直この分野は捨てていました。まあ仕事でも不動産の税金を多少は扱っていた事もあり、知らない問題が出たら適当にマークしとこうとしか考えていませんでした。実際、本試験では解けた記憶がありません。

合格ラインは7割(35問)です。もちろん年度によって前後するようですが、目標は50問中35問の正解です。

合格率

2016年度は合格率38.2%、2017年度は40.4%でした。合格点は毎年の変動はあるようですが、50問中35問解ければ問題ないでしょう。

まとめ

難易度的には宅建士試験よりもかなり易しいと思います。問われる内容は結構深い知識を問うような問題もありますが、試験範囲が宅建士試験に比べて、かなり狭いです。もちろん宅建士試験と被る箇所である「動産競売を理解する前提となる法律知識」や、「競売不動産の移転、取得等に関する税金等」をまともに勉強しようとしたら、学習範囲は広がりますが、それでも宅建士試験よりは狭いと思います。

また、一応の目安である、「宅建学習者なら20~25時間」ですが、これはあまり当てにならないと思います。「自分は宅建取得してるから、毎日一時間の勉強で一カ月弱だな~♪」なんて余裕かましてると、合格率35~40%から漏れる危険性もあります。私は運が良かっただけです。実際本試験受けている時は、頭の中は問題考えているより、もっと勉強していれば良かったと後悔している時間の方が長かったと思います。

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