昨年(2017年12月10日)私が受験してなんとか一発合格を果たした競売不動産取扱主任者試験ですが、どんな試験なのか?そして、なぜ私が受験したのかをご紹介したいと思います。
一般社団法人 不動産競売流通協会が主催している民間資格です。国家資格とは違います。でも、法務大臣認証ADR基礎資格になったなんて公式ページでアナウンスされているので、今後この資格の地位も向上するかもしれません。
宅建業者等が競売不動産を取り扱うのに、この競売不動産取扱主任者資格は必要ありません。宅建業者のように、必ず宅建士を配置しなさいと言ったような規制・法律がないためです。(経営コンサルタントとかと同じ立ち位置ですかね。中小企業診断士とかの資格はありますが、別に無くたって経営コンサルタントを名乗れますからね。)自分の知識確認とか、履歴書・名刺のためですかね。知らない人の方が多い資格・試験なので、名刺に宅地建物取引士と併記すれば、お客さんのこちらを見る目も変わるかもしれません。先に言ったように、ADR等でトラブルの解決しようとしたら必須の資格になりますので(資格無しに行うと弁護士法違反に問われる)、ご自分の状況に併せて取得を考えたらいいと思います。
受験資格
以前は、宅建士試験合格者のみが受験可能だったようですが、今ではこれら要件が撤廃されて、誰でも受験出来ます。でも、宅建士試験に向けた勉強が、競売不動産取扱主任者試験に向けた前提としての知識を効率良く勉強出来る良い機会なので、宅建士試験合格者ではなくても、せめて宅建士試験受験生くらいの知識がないと、難しいと思います。
私は公式テキストを利用して受験勉強していたのですが、不動産や基本的な法律の知識ないと、公式の基本テキストすら読んでも理解出来ないと思います。でも、宅建士とかに興味ない方でも、学生時代とか、あるいはその他の法律系資格試験勉強等で民法の基本的な事項を学習した経験のある方なら大丈夫かと思います。
受験料
9,500円です。クレジットカード払いと銀行振り込みでの支払いが可能です。カード決済の事務手数料や振込手数料考えると、10,000円ですね。高過ぎ・・・
試験日程
2017年は12月10日(日曜日)でした。受験願書が8月頃から公式ページでダウンロード出来るようですので、例年同じような日程でしょう。受験案内配布期間・受験申込期間が三カ月あるので、余程の事がない限り見逃すことはないでしょうが、受験を考えている方は、例年通り8月頃になったら公式ページで確認しといた方が良いですね。
公式ページ 一般社団法人不動産競売流通協会(資格試験ページ)
受験会場
札幌・仙台・新潟・金沢・埼玉・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・那覇の各所です。
秋田県在住の私は仙台(仙台青葉カルチャーセンター)で受験しました。受験会場が遠いから交通費もかかるし、受験料も高いし・・・いろんな出費が重なりました。まだ認知度も低い試験で、受験者数も少ない(2017年度は2,201人受験して890人合格、合格率40.4%)ので、都市部にお住まいの方以外は、受験会場まで遠出することになるでしょう。宅建士並みの受験者数いれば、各都道府県の数会場で試験行われるのにね・・・
出題内容・難易度・合格率
これらは別のページにまとめました。
合格後
宅建士と同じように、講習を受けて、登録すれば、「競売不動産取扱主任者」を名乗ることができます。試験に合格しただけでは、ただの合格者です。さて、この登録するために東京(又は大阪)で行われる講習に参加して、講習代と登録代支払って・・・って考えると、私はお金に余裕もないので登録していません。講習と登録で35,000円くらいかかりますので、この講習を受けるために東京まで行って宿泊してって考えると、往復の新幹線代や宿泊費併せると10万円弱かかりますからね・・・会社が負担してくれるなら登録しますが、自腹では無理です。当初、35,000円くらいで登録出来るのならば、思い切って登録してしまおうとも考えたのですが、やはり地方在住の自分にとっては交通費と宿泊費の出費がかなり痛いです。
試験に合格した事については、一生有効らしいので、そのうち機会があれば登録したいですね。(ちなみに登録後も5年に一回の更新があるようです。そのたびに講習ですからね・・・ランニングコストもバカになりません。)
まとめ
こうやって書いていると、なんかあまり良いとこがない試験ですね(汗 お金ばっかりかかるし、宅建士みたいに独占業務があるわけでもないし。ADRなんかを業務で利用したい方には必須の資格でしょうが、なんかこれも結構な年会費払い込む必要あるようです。
ではなぜ自分が受験したかと言うと、純粋に自分の仕事に関係があったからです。競売不動産に入札する時もあるし、自宅が競売にかけられそうな方からの相談も受けます。お金の貸し借りなんかも良く立ち会うし、その時には抵当権の設定なんかもします。
これらの案件を受け持った時に、ネットや書籍を利用して自分なりに勉強しながら業務を進めるのですが、この競売不動産取扱主任者試験の勉強をすれば、効率よく勉強出来ると考えたからです。自分の知識にもなって、おまけに資格も取れれば良いや!って感じです。
実は、競売不動産取扱主任者試験の受験勉強をするにあたり、私はテキストと問題集に書き込みやアンダーライン等を一切していません。それどころか、出来るだけ綺麗な状態のまま使おうと、折り目すら付けないように気を使っていました。
と言いますのも、試験終わったら、ネットオークションやフリマアプリに出品してしまおうと考えていたからです。もともとマイナーな試験だから、中古でテキストや問題集を探すのも苦労するし、過去の売買履歴なんか見ると、定価同然で売れたりしていますからね。しかし、実際はまだ出品していませんし、今後も出品しないと思います。まあ、問題集はいらないけど、テキストが自分の業務に役に立つからです。やはり競売について体系的にまとめられているので、ちょっと調べたりする時には便利です。
それから、昨年の試験が第7回目で、まだ始まったばかりの試験制度と言うこともあり、今後試験が難しくなったりするのかな~なんてことも思っていました。今のうちに取得してしまおうとね。
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